『35歳、転職限界説』はもう昔の話。
” 転職しながらキャリア形成 ” が一般的になりつつあり、平凡リーマンの私もその波にもまれながら、なんとか生き延びています。(そして結果的にオーストラリアに辿り着きました)
だからこその悩みは多くなっちゃいます…。
シンプルな終身雇用の時代とは違い、柔軟な人生戦略が必要。
選択肢が増えること自体はポジティブな変化ですが、たくさんの選択肢をエンジョイするためには世の中を上手に泳ぐ「器用さ」と「柔軟さ」が求められているような気がします。
私は41歳で4回目の転職をしました。
新型コロナウイルスの影響で世界中が混乱していた時期に海外勤務を目指して転職という、ちょっと無謀な挑戦。しかも、異業種×異職種への転職。(越境転職って言います)
これまで慣れ親しんだ業界や企業カルチャーを飛び出し、全く新しい環境で、新しい仕事にチャレンジ。しかも40代ということで転職先では即戦力扱い。ガクブル。
新型コロナで世界が混乱している中、私はなぜ海外勤務を目指して転職したのでしょうか?
そこには 7つの理由(海外勤務を目指す4つの理由 & 転職する3つの理由)がありました。
海外勤務(海外駐在)を目指す4つの理由
2021年は新型コロナウイルス感染症の影響で各国は国境を閉鎖。
しかし、長い目で見ればグローバル化の波は止まらない。
人口減少が進む日本にとっては、今後もグローバライゼーション抜きに未来を語ることはできないでしょう。
そこで自分自身のキャリアをグローバルに寄せるために海外勤務を求め、ビビりながらも転職に踏み切りました。ガクブル。
それでは、「海外勤務(海外駐在)を目指す4つの理由」を解説します。
希少性を高める
2002年に大学を卒業、就職氷河期と呼ばれた時期の終盤。
私は就職活動を行わず、卒業と同時にニュージーランドに渡り2年間を過ごしました。
「仕事」というものがまだピンと来ず、やりたい事も見えず、そして世の中は就職氷河期。「焦ってしょうもない会社に入社してもな…」大学生なりに色々考えましたが妙案は浮かばず…。
ということで、大学3年生の時からバイト代を貯金し、卒業後の渡航に向け準備。
結局、ニュージーランドへの語学留学(半年間)の後、現地で就職活動を行い、クイーンズタウンという観光地のリゾートホテルで就労ビザを取得し、合計2年間をニュージーランドで過ごしました。
なぜなら、どの企業においても就職氷河期世代は、他の世代に比べ、社員数が少ない!
同世代にライバルが少ない上に英語が喋れる人材となるともっと少ない!
私は学歴もスキルも平凡な平凡リーマンですが、平凡なりに英語と会計学を学んできました。
これがラッキー!
気が付けば「英語 × 会計 = グローバル会計」みたいなキャリアを形成してます。
つまり、
新卒採用で企業に入社する場合、同期がいて、出世競争があり、勝った負けたで一喜一憂。
私の場合、そもそも大学卒業後ニュージーランドですから、スタートから既にズレています。
たしかに大学卒業時の不安は計り知れないものが…。
同期のほとんどは就職し、少なからず社会に貢献しお給料をもらっているのに、「これから先、僕は大丈夫だろうか?」と。
外国での生活に心躍る気持ちとともに、将来への不安は計り知れず…。
でも、結果オーライ!
私のような平凡リーマンの戦略は、常に「逆張り」。
優秀な人たちに真っ向勝負しても勝てませんからね。ムリムリ。
勝利の法則は「希少性」と「逆張り」。
視野を広げる
当たり前ですが、視野を広げるためには机上の学習だけでは足りず実体験を積むことが求められます。
たくさんの人に会い、新しい知識や自分とは異なる考え方に触れて、初めての風景をたくさん見て、少しずつ見える世界が拡張されていきます。
自分が働いている会社の常識は、他の会社では非常識かも知れません。
私は転職するたびにそのカルチャーの違いに驚かされてきました。
そこへの順応の過程を楽しめるかどうかも、転職に向いているかどうかの分かれ道かもしれません。会社員でありながら自由な心を保てるかどうか。
いずれにせよ、新しい環境で新しい情報に触れることは、同じ場所に留まっているよりも、視野は拡張されるわけで。
私のような平凡サラリーマンでも少しずつ磨かれ、黒光りしていきます。
柔軟性を高める
視野が広がると同時に、新たな環境へ順応することが求められるため、否が応でも柔軟性が高まります。
常に 心は軽く、自由。
目の前で起きる新しい事柄に対し、冷静に柔軟に対応できることは、ビジネスを行う上で非常に重要です。
特に海外事業では、しょっちゅう予期せぬ事件が発生します。
その都度、真正面からぶつかると、身も心も消耗します。
手を抜くわけではありませんが、心を軽く、柔軟に対応することが肝要!
子供のため(英語・多様性)
私には10歳の娘と7歳の息子がいます。
この子たちが成人するころには、今より日本の人口は減り、グローバル化は更に拡大。日本人が海外へ出ていくと同時に、日本国内の労働力減少を補うため、多くの外国人が日本で就労しているでしょう。
そこには間違いなく今よりも”多様性の世界”が広がっています。
そこで、未来を先取りするために、海外で子供を育てたい。
子供たちの「多様性」を今から育てたい。
2年間を過ごしたニュージーランドにも、4年間を過ごしたシンガポールにも、多様な人種・多様な文化が広がっていました。
一方で日本は今でも圧倒的に日本人社会…。
私の持論は「多様性の理解はテキストブックでは不可能」、そして「実体験が不可欠」。
「習うより慣れよ」
そしてそれは、若ければ若いほど有利。
海外に住むことによる外国語の習得もさることながら、多様性の理解の方が重要です。
ある程度の英会話力は大人になってからでも身につけられますから。
私が転職する3つの理由
転職する理由は人それぞれです。
パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は2022年3月14日、「転職理由ランキング」を発表しました。同調査の対象者は、2020年7月~2021年6月の1年間に転職した、20~59歳の男女正社員。そのうち768件が有効回答。
「転職理由ランキング」の総合1位は「給与が低い・昇給が見込めない」(35.0%)でした。
出所:doda
しかし、私の「転職する理由」は少し違います。
今回は3つご紹介。
脱・社畜
程度の差こそあれ、多くの会社員が会社のしがらみに絡め取られて、身動きが取れなくなっているのではないでしょうか。
もちろん中にはストレスなくリーマン人生を楽しんでいる人もいるでしょう。
でもきっとそれは少数派。
大企業になればなるほど「ただの歯車感」が強く、ある日『オレ社畜やん』って気づきます。
その状況を打破するために「転職」が頭をよぎることも…。
例えば、上司が帰るまで自分も帰ることができないなどはその最たるもの。会社の意味不明な「しがらみ」「悪しき文化」にどハマりしている状態です。
仕事が終わっていれば、さっさと帰ればよいのです。さっさと。
仕事はあくまで生活の一部でしかない!
転職組に対しては「残業すべき」といった同調圧力が弱まります。
私は今の会社でも基本的に残業しません。定時後30分以内にはオフィスを出ます。電車で帰宅し家族と夕飯を楽しみます。
会社側がそれを矯正してまで40代の私に残業を強いるようなことはありません。
きっと上司や同僚は、私が ”前の会社でも” そのようなワークスタイルだったのだと考えていることでしょう。
転職の効果です。
もしあなたが今社畜感に包まれている場合、「転職」が変化を起こすきっかけになるかもしれません。もちろんリスクはあります。
でも、
何も行動しない方がリスク。
会社員のメリットを享受するため
なんだかんだ言って 会社員は恵まれています。
毎月決まった額が振り込まれます。大手企業であれば福利厚生もしっかりしています。会社員の経験しかないと、この安定感の素晴らしさに気づけません。
「活躍するシニア」を目指す
70歳くらいまでは余裕をもって働きたい。
働くといってもバリバリの会社員としてではなく、自分の身の丈に合った事業を持ち、暇にならない程度に、そして年金を当てにせずとも生活できる収入が得られる程度に。
居心地よい会社に勤務し続けることに危機感を覚えたのは、ここに繋がっているかもしれません。
年金に支えられた悠々自適なシニアライフは、残念ながら私たちの世代にとっては幻想。(まぼろしー!)
引退後に思考停止状態にならないためには、今から変化に対応するマインドセットを磨いておく必要があります。
まとめ
海外勤務を目指して転職した7つの理由(海外勤務を目指す4つの理由 & 転職する3つの理由)をご紹介しました。
1.海外勤務(海外駐在)を目指す4つの理由
■希少性を高める
■視野を広げる
■柔軟性を高める
■子供のため(英語・多様性)
2.私が転職する3つの理由
■脱・社畜
■会社員のメリットを享受するため
■「活躍するシニア」を目指す
逆境をポジティブに捉える思考や、希少性のアドバンテージはこれからの人生戦略において重要です。
私は会社員として ”王道” を歩んできたわけではありませんが、だからこそ、肩の力を抜き、心を自由に保ちながら、サラリーマン人生を楽しめています。
柔軟にキャリア形成してきた結果、辿り着いたのはシドニー。
日本からの駐在ではなく現地採用なので、しばらくはこの地に腰を据えて暮らしていきます。子供たちも現地校へ入り、英語に苦戦しながらも楽しい毎日を過ごしています。
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