転職面接で受かる人の特徴とは?面接官が語る「落ちない人」の共通点と対策法

働き方・転職

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最近、上司と一緒に中途採用の面接官をしている。

私は中途採用で今の会社に転職してきたわけだが、客観的視点で応募者を評価してほしいとやらの理由で面接官にアサインされた。これが思いのほか大変。

そして、面白い。

自分が面接される側では見えなかった新しい景色。

今回は転職面接をする側される側の両方を経験してきた私の気づきをまとめてみた。

 

転職面接で落ちないために「絶対に外してはいけないポイント」をご紹介する。

 

こんにちは、シドニー在住の平凡会社員 moricです。TOEICスコア 865、IELTSスコア6.5、転職4回。過去の海外生活はニュージーランド2年間(就職)& シンガポール4年間(駐在)。※TOEICは860点を超えたら卒業すべき。その理由は「TOEIC860点最強」をご参照ください。

 

ブレない「軸」

転職面接で最も重要なのは「軸」だ。
「軸」とは転職面接が始まって終わるまでの一貫性のようなもの。

 

なぜ「軸」が重要なのか?

転職しようとしてるということは、学校を卒業してから少なくとも一度は仕事をしているわけで、その転職面接に来るまでに、誰にでも何らかのストーリーがある。

そのストーリーが次の職場に違和感なくつながるのか、そこが重要!

そして、そのキーワードが「軸」

転職とは会社から会社への移動。大きく次の2パターンに区分できる。それらを見極めるためのポイントは、やはり「軸」の有無。

 

  1. 上司や仕事が合わないという後ろ向きな感情から転職するケース
  2. 戦略的に自分の市場価値を高めるために転職するケース
  • 「1.」の後ろ向きケースでは軸がない又は軸がブレやすく注意が必要。退職理由志望動機を違和感なくつなぎ合わせることが困難である。
  • 「2.」の前向きケースには、必ず強くてブレない軸が存在する。自分の過去/現在/未来を整理し、キャリア形成しようと試みているため、退職理由志望動機が美しくつながる。

 

しかし、実際は「1.」の後ろ向きケースが多く、次のようなネガティブ要素が原因で退職を決意してる。

  • 職場の人間関係のもつれ
  • 労働時間、休日等の労働条件が悪い
  • 給料等収入が少ない

出典元:厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概況」

ただし、転職理由が後ろ向きな場合であっても、様々な真実(退職理由)を整理して「軸」を作り出すことは可能。

納得感のあるストーリーで面接官に違和感を与えず好印象を与えるのだ!

もちろん嘘はNG。

嘘で固めるのではなく「真実」の見方を変えてみたり、切り口を変えて、「軸」削り出すのが正解。(ちと難しい??)

 

「軸」をブラさず、過去(転職理由)と未来(志望動機)をつなげて話すことができれば、面接官はあなたの人物像を理解できる。

好感をもつ。

あなたの「信念」を感じ取れるからである。

実際に面接官として応募者を面接し、面接終了後に人事部とその応募者を評価する際の最大の注目点は、この「転職理由」と「志望動機」の一貫性だったりした。

また「軸」がしっかりしていれば、転職面接で想定していなかった質問をされても柔軟に対応可能。

「軸」とは木の幹のようなもので、幹がしっかりしていれば、その枝葉はいかようにも広げられるのである。

 

この「ブレない軸」は面接だけでなく書類選考でも重要。応募書類(履歴書・職務経歴書・エントリーシート)の転職理由と志望動機を見れば、その人の人物像をイメージできる。

「軸」の作り方

大切なのは、あなたの頭の中を可視化すること。
生きることは判断の連続。
あなたは無意識に、しかし、何らかの方針に沿って数多くの判断をこなしている。
オススメは、あなたの現状(仕事、家庭、趣味、悩み)や理想的な転職のイメージを紙に書き出してみること。できればA3用紙くらいの大きさがいい。
重要ポイントを赤丸で囲ったり、線でつないだり。
そうすると徐々にあなたの「軸」の輪郭が見えてくる。
私はメモ魔である。通常考えていることをiPhoneのメモ帳にメモし、定期的に整理する。そうすることで自分の頭の中を整理し、現状と理想的キャリアを結びつける方法を思案できるから。

「そう言われても、転職面接までに「軸」を作る自信がない…」という場合は、遠慮せずに外部の知見を活用しましょう。客観的な視点は重要。

キャリア相談プラットフォーム「coachee」をオススメ。

詳細については、別記事にまとめていますのでご参照あれ。

キャリア相談が安くできる時代|副業か転職か悩んだら読むべき記事
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注意点(パターン別)

パターン1:
新卒入社の会社に10年以上勤め、今回初めて転職する場合

新卒で入社した会社に10年以上在籍し今回初めて転職する場合、基本的には不満より自己成長への意識が強いと思う。10年以上在籍しているということは居心地は良いはず。そこを飛び出すわけだから、強い意志が必要。

ただし「軸」の観点からいうと微妙。

一つの会社の中で異動しながらキャリアを積んできたので、いわば会社の都合の受け身のキャリア形成で「軸」が弱いケースがほとんど。

「軸」に沿って戦略的にキャリア形成することに慣れていないため、転職面接では器用に受け答えできないこともあるだろう。とにかく時間をかけて頭の中を整理し、慎重に転職活動を進めてほしい。

 

パターン2:
複数回の転職を経験している場合

面接官としては「見極め」が必要。後ろ向きな理由で転職を繰り返しているケースと、「軸」をもって戦略的に会社を渡り歩いているケースが混在しているからである。

面接官は職歴を見ながら、各転職がどういった考えのもとで行われたのかを注意深く探り、合理性や納得感をチェックする。

応募者はこの類の質問に対しては淀みなくスラスラと答える必要がある。回答に詰まってしまうと「んっ?今考えてる?」と思われマイナス評価。

応募者へのアドバイスとしては、これまでの転職経験をつなげて、一つのストーリーとして話せるようにしておく、ということ。

もし、後ろ向きな理由(人間関係、労働時間、給料など)で転職を繰り返している場合、まずは「軸」を組み立てることに集中してほしい。

観点や切り口を変えると、ネガティブをポジティブに変換できる。

 

 

その他のポイント ※面接官の視点

その他のポイントを面接官の視点でまとめてみた。

学歴と職歴のバランス

先日「開成高校→東京大学」という学歴の応募者の面接をした。

面接を実施した理由は、その素晴らしい学歴イマイチな職歴のアンバランスさが気になったから。

面接では、案の定、もっている能力を十分に発揮できない不器用さを強く感じた。コミュニケーション能力や自己表現力はキャリア形成上、重要なスキル。

こういったスキルは書類では把握できないため面接する。

毎回書類選考は通過するのに、面接で落ちる応募者は注意が必要。「なぜ自分は書類選考をパスできたのか?面接官は面接で何を見ようとしているのか?」を考え、しっかり準備しておくこと。

逆に、学歴は平凡、でも職歴や現年収が高いケースは好印象。平凡な学歴をカバーするだけの実践的スキルを身につけているからである。

 

質問に対する回答が長いのはNG

これは「面接あるある」だ。とにかく回答が長い、話が長いケースはNG。

面接時間には限りがあります。そしてたいていの面接官は忙しい。

また、社会人として状況把握能力は重要。

面接を受ける立場でありながら、状況を把握し、自然に面接官のファシリテイトをサポートできれば完璧。面接官も好印象を持ってくれる。「おっ、時間を気にしてくれているな」と。

私は勝手にコレを「受身ファシリ」と呼んでいる。 ※結構高度なスキルよ、これ。

 

応募者からの質問(逆質問)

終盤に面接官から「何か質問はありますか?」と問われるケースがほとんど。いわゆる逆質問

ポイントをおさえた質問を事前に準備しておくべし。

逆質問タイムを設ける理由は次のとおりです。

  1. 志望度や働く意欲を測るため : 企業研究を行っている応募者であれば、すぐに質問が出てくるはず。
  2. コミュニケーション能力を確認するため : どこが気になり、どこを深掘りしたいのか、質問の内容から人柄を知ろうとする。
  3. 相性を確かめるため : 応募者に自由に質問をしてもらうことで、社風や職務内容の理解を深めてもらい相性を確認。また、応募者が注目しているポイントから、応募ポジションとの相性を測る。
  4. 不安や疑問点を解消するため : 応募者の疑問を解消してもらい、入社後のミスマッチを防ぐ。

 

希望年収

現在の年収をベースに、希望年収をいくらに設定するかはセンスが問われる。

面接前に必ず下記のことを整理しておきましょう。

【考えるべきこと】

  • 現在の年収にはどういった手当がいくら含まれているか?(手当は手当。市場価値を評価する給与額とは区別して考えるべき。混同しているサラリーマンは意外に多い!)
  • 今の生活水準を維持するための最低ラインはいくらなのか?
  • どういった仕事内容やキャリアプランであれば、ある程度の年収ダウンは許容できるか?(または、いかなるケースでも年収ダウンは許容できないのか?)
  • 応募先企業の給与体系は年功序列タイプか?成果主義か? ※転職エージェント活用
  • 応募先企業の同年代の平均給与は? ※転職エージェント活用

給与に関しては、採用する企業側にも様々な制約がある。例えあなたが素晴らしい人材でいくら積んでも採用したいと思ったとしても、今いる社員のモチベーションも考慮する必要があり、相対的にバランス感のある金額を提示するケースが多い。

よって、企業側の対応可能ラインを読むことは重要。

そして企業側がちょっとだけ頑張れば支払える希望年収額が理想。そのためにはやはり転職エージェントを活用した情報収集が必須。

面接官としては「現在の年収を維持したい」よりも、何らかの具体的な理由に基づいて現年収より少し高めの年収額を提示された方が好感をもてる。ちゃんと考えてステップアップしようとしているなと。

単なる現状維持だと「今の会社を辞めたいけど、生活水準は維持したい。とにかく早く内定が欲しいので、無難な現年収額を提示」と感じてしまう。

希望年収は思っている以上に難しいね。

 

いきなり英語テスト

海外事業に関する職種に応募して面接を受ける場合、予告なしに英語テストが実施される場合がある。

私はこれまで3回経験した。

そして、面接官として応募者を面接する立場になった今、予告なしで英語テストを実施している。

海外事業部での業務で日々英語を使うからだ。

また、TOEIC人気でハイスコア取得者が増える中、本当の英会話力を確認するため。

「では、ここからは英語での質疑応答です」と切り出すパターンと、「英語であなたの強みと弱みを教えてください」と質問するパターンを用意している。

英会話に自信がある人は問題ありませんが、そうでない場合、特にTOEICハイスコアを取得しているが英会話は苦手という場合は、早めに英会話レッスンを受けておこう。

中学英語と音読でOK!オンライン英会話を効果的に使う勉強法【シドニー移住者の体験】
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まとめ

「転職面接で落ちない人のたった一つの特徴」として ” ブレない軸 ”を紹介した。
1.ブレない「軸」
なぜ「軸」が重要なのか?
「軸」の作り方
注意点(パターン別)
2.その他のポイント ※面接官の視点
学歴と職歴のバランス
質問に対する回答が長いのはNG
応募者からの質問(逆質問)
希望年収は重要
いきなり英語テストへの準備!
転職面接に向け、あなたの経験やスキルを見つめ直し、整理し、一つのストーリーを作ってみよう。
そこに「軸」をぶっ刺すべし。
退職理由や志望動機もその「軸」に貫かれていることを確認しよう。
これで、変化球的な質問がきても、動じず堂々と受け答えすることが出来るはず。
幹がしっかりしていれば、枝葉は柔軟に動かせる。
健闘を祈る。
では。

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